本記事で解説するのは、「キングダム3/運命の炎」(以下:運命の炎)です。
運命の炎は2023年7月28日に公開された、キングダムでは3作目となる映画作品で、主演は山崎賢人さんが務めています。
本記事では、「キングダム3/運命の炎」のあらすじや考察、原作との関係性について解説します。
※本記事には、映画や原作のネタバレとなる内容が含まれております。ご注意ください。
タップできる目次
キングダムの実写映画について
キングダムの1作目の映画が公開されたのは2019年4月です。
1作目は「キングダム」というタイトルで公開され、公開年に早速、邦画実写作品として興行収入1位を記録しました。
2作目の「遥かなる大地へ」は2022年に公開され、新型コロナの影響を受けながらも、邦画作品として興行収入5位、実写作品としては引き続き1位を記録しました。
何作も公開されていることからお分かりのように実写映画は、今まで原作漫画として公開された内容を、少しずつ移し替えていく形で制作されており、例えば1作目は原作の1~5巻を実写化したと考えられています。
キングダム3/運命の炎の概要
運命の炎の構想が発表されたのは2022年12月で、2023年1月にタイトルと公開日の発表、そして7月の公開という流れに続きます。
ちなみに2023年12月には、運命の炎の続編となる4作目「キングダム 大将軍の帰還」が2024年7月12日に公開される事が発表されました。
主題歌は宇多田ヒカルさんの「Gold〜また逢う日まで〜」です。
運命の炎は原作のどこを実写化した?
公式サイトによれば、キングダム3で描かれるシーンは「馬陽の戦い」と「紫夏編」であると案内されています。
「紫夏編」は8巻の75話から81話までで、「馬陽の戦い」は10巻の105話から16巻の173話あたりで描かれています。
このような内容構成なると心配なのが、映画が非常にボリューミーになることで、コミック換算で約4.5冊分を134分の映画に写した1,2とは違い、運命の炎の内容は約7冊分に相当する内容です。
そのため映画公開前は、二部構成になるとの予想もありましたが、結局は約130分の上映に落ち着きました。
このように、1作目や2作目と上映時間が変わり無かったのは、後ほど解説する構成に理由があります。
原作と違う描写はある?
原作漫画とは違う描写が、運命の炎にはいくつか存在します。
①尾平と東美
東美が、戦いに行く尾平を心配するシーンが漫画にも映画にもあります。
心配されたことを嬉しく思った尾平は、気分が良くなり東美に抱きつこうとしますが、映画では避けられてしまいます。
しかし原作漫画では、そのまま抱きしめられてしまい、東美が悲鳴をあげるシーンが描かれています。
②紫夏編の登場人物
「紫夏編」の登場人物の数が異なります。
漫画では闇商人の仲間に、亜門(あもん)と江彰(こうしょう)がいましたが、映画では亜門のみが登場しました。
③紫夏編が始まる時
「紫夏編」が始まるタイミングは、漫画では独立した話として描かれていますが、映画では趙との戦いを控えて重要な話と位置付けられています。
王騎が中華統一の目的を聞くときに、「紫夏編」が始まります。
④亡霊
幼少期の始皇帝が恐る亡霊の姿は、漫画と映画で異なります。
漫画の亡霊は、自分(始皇帝)以外の不特定多数の人物として描かれており、それを恐れていましたが、映画では自分そっくりの亡霊が現れ子どもの始皇帝を怖がらせます。
⑤龐煖の正体が判明する瞬間
漫画では、趙が秦に進軍した直後に、敵の総大将を務めるのが龐煖(ほうけん)であると分かります。
しかし運命の炎では、龐煖が明らかになるタイミングが遅く、映画のクライマックスでようやく正体が判明します。
この原因は、漫画では戦前から秦の幹部の多くが「敵の総大将が龐煖である」と悟っていたのに対して、映画では龐煖を知る者が王騎しかいなかったことにあります。
【考察】キングダムの今後の展望
公式サイトでも公言されたように、キングダム3は「馬陽の戦い」まで描かれているという予想を覆して、実際には戦いの途中までしか描かれませんでした。
漫画では、趙の将軍として李牧や龐煖のほかに、6人ほど登場しますが、運命の炎では李白や渉孟など数人の登場機会が限られていました。
おそらく映画の構成を考えてのことでしょうが、「馬陽の戦い」が完結するであろうシリーズ4では趙の幹部たちの出番が増えそうです。
戦いが完結すれば王騎は最期を迎えるはずなので、矛が信に引き継がれる感動シーンを迎えるかもしれません。
またエンドロール後に登場した楊端和の「趙には恐ろしい化け物がいる」というセリフにも注目です。
楊端和がセリフを呟きながら見た死体の山。
この正体は作中で明らかになっていませんが、もしかしたらシリーズ4で結果が分かるのかもしれません。
まとめ
本記事では、「キングダム3/運命の炎」のあらすじや考察、原作との関係について解説しました。
「キングダム」のピークの一つが含まれている運命の炎は、多くの内容が詰められた大作となっており、「キングダム」が好きな方全てにおすすめの作品です。
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